2007/11/17の社説
2007/11/17
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朝日新聞
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■地方分権報告―丹羽さん、もっと汗を
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非効率を改め、権限と財源を自治体に移していくという。この方向は正しい。
しかし、壮大な目標の割には、「分権をなんとしても実現させる」との迫力が
伝わってこない。私たちは社説で、企業再生の手腕で役所に切り込んでほしい
と丹羽宇一郎委員長に求めた。そのことを改めて丹羽氏に求めたい。
■船場吉兆―老舗の誇りはどこへ
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湯木正徳社長は、取材を拒んで表舞台に出てこない。辞任を表明してはいる
が、弱い立場のパートや出入り業者に責任を押しつけたままだ。真実をきちん
と説明するのが筋だろう。「吉兆」といえば、日本料理の最高級ブランドであ
る。名前を信じて買った人が少なくないはずだ。社長には自らの口で語っても
らいたい。それが老舗を受け継いだ者のせめてもの誇りではないか。
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日経新聞
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■増益の追い風鈍る企業は成長戦略急げ
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これまでの追い風が鈍り原油高の逆風も吹く。企業は長期的な成長に向けて
経営改革を急ぐべきだ。第1の理由は輸出を後押ししてきた円安の修正である。
第2の理由は信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を引
き金にした米景気の下振れだ。
■改革の道筋を示した分権委
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今回の中間報告はおおむね評価できるが、国から地方への税源移譲の目標が
あいまいな点など課題も残る。国の補助金を大胆に廃止して地方に税源を移し
てこそ、住民の受益と負担の関係が明確になり、同委員会が目標に掲げる「地
方政府」の確立にもつながる。
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毎日新聞
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■国会同意人事 さらに与野党で知恵を絞れ
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同意人事の手続きに関しては、さらに与野党が知恵を出し合う必要がある。
ねじれ状況を受け、与野党は今回から衆参両院の議院運営委員会の合同代表者
会議に、政府が人事案を提示することで合意した。しかし、現状ではこれは提
示を受ける場に過ぎない。例えば、この合同会議を利用して、場合によっては
候補者本人を呼び、与野党が識見を確認するというのも一つの案ではないか。
■船場吉兆捜索 ブランド詐欺ではないか
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老舗への信頼は、そこでしか味わえない物を作って売ることで築き上げられ
てきた。それをおろそかにして拡大戦略を取れば無理が生じる。食の安全への
意識が高まる現代は、ブランドイメージだけでやっていける時代でもない。老
舗、名門といわれる企業全体にその自覚が必要だろう。食に関する法律や管轄
の整理・一元化を検討すべき時期である。
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産経新聞
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■企業収益好調 逆風に耐える力試される
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金融機関を除いた総計は売上高、経常利益ともに前年同期を上回り、中間決
算として5年連続で過去最高益を更新した。しかし、企業収益の先行きへの警
戒感は、むしろ強まっている。マイナス材料が一斉に表面化してきたからだ。
もっとも、見方を変えれば、こうした経営環境の変化は、企業がこれまで進め
てきた構造改革=リストラを総点検する機会ともいえる。
■船場吉兆捜索 消費者欺いた老舗の犯罪
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老舗の看板にあぐらをかいた消費者への許せない背信行為だ。ブランド品を
売り物にしている食品が多く、「少しぐらいごまかしても、消費者は買ってく
れる」という甘い考えが、経営者に共通している。また、儲(もう)け至上主
義が、不正に走る動機にもなっている。食品企業は安心、安全な商品を消費者
に提供してこそ、信頼される。この原点を忘れた企業は、市場から退場するほ
かない。
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読売新聞
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■レアメタル 戦略的な資源外交を推進せよ
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日本は従来、レアメタル確保の戦略的な取り組みを欠いていた。原油と同様、
ほぼ全量を輸入に依存するのに、資源調達は民間任せだった。遅ればせながら、
資源外交を積極的に展開していかねばならない。中長期的には、ハイテク製品
からレアメタルを回収し、リサイクルする技術や代替材料の開発が課題だ。政
府は、技術開発を大いに支援すべきだ。
■日本語の普及 外国人が学ぶための総合施策を
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海外に日本語をより一層普及させていくためには、政府や関係機関が総合的
な施策を練る必要がある。国際交流基金が最近発表した昨年度の調査結果によ
ると、海外の133の国と地域で、298万人が日本語を学んでいる。2003年度の前
回調査より62万人増えており、調査開始時の1979年度と比べると、その数は23
倍に上る。国際交流基金や文科省、経済界などが連携を密にしながら、外国人
が日本語を学ぶ環境を整えていくべきだ。
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各社の社説感想
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船場吉兆の事件が3社、地方分権2社、企業収益増加2社。
朝日新聞は船場吉兆について責任追及、毎日新聞は法整備、産経新聞は批判
という姿勢だ。それぞれについて感想を述べる。
朝日新聞社は、自分を省みてほしいものだと思った。朝日新聞社に対し釈明
を求めている言論をいろいろな場所で多数見るが、それぞれに対して回答して
いるのか?
毎日新聞と産経新聞では、消費者は一方的な被害者のように扱われているが、
それでいいのか疑問に思った。少々ごまかしても売れるから、こんなごまかし
が横行する。老舗には本来、ちょっとでも味を落としたら店の名前に傷がつく
という危機感があるものなのだが、それがなくなったのは消費者の甘さが原因
の一つではないのか。だまされないようにしよう、ごまかされないようにしよ
う、そういう消費者への呼びかけがあっても良いと思うのだが。消費者が頼る
べきなのは、目の前にある物自体への自らの評価であり、日付や産地などの情
報は補助に過ぎない。新聞社が呼びかけないのは、新聞社自体にそういう姿勢
がないということか。いや、昨日付けの産経抄には、ゴミ箱に突っ込んであっ
た太刀魚を食わせろという客の話が出ていたではないか。必要なのは、そうい
う姿勢だ。
産経新聞では儲け至上主義という言葉も出たが、これ自体は決して悪くはな
い。そのためにこそ味を守るべきであり、信頼を守り続けなければならないと
言ってもらいたかった。資本主義経済を我々は生きているのだから。
ここまで船場吉兆について書いておきながらなんだが、この問題は社説で取
り上げるようなものなのかと不思議に思った。それよりは、まだ国会での人事
問題とか、レアメタルとか、日本語勉強の話とかのほうが、新聞社の見識とし
てどうなのかと知りたい。
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